代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第176話超繁忙なあなたとリストの関係

 

From ノグチ

都内某場忘年会から

 

代表者が大きな声で玄関から入ってきました。

「誰か車から食材を降ろすの手伝って。そして、盛りつけお願いね。」

 

事務担当者は、お金とにらめっこしている。

「とにかく年度末だから、キチント合わせて下さいね。」

「他の準備は全部こちらでするから」

 

事務担当者は、そのまま宴会が終わるまで、リストとお金を合わせていた。

 

……。

 

リストが、ない?

今日は、非営利団体の話しです。

代表者が高名な賞を受賞しました。

の喜ばしい出来事を祝う会を開く予定決めを兼ねた忘年会です。

 

部屋には、沢山の胡蝶蘭が、所狭しと置かれています。

オーストラリアから一時帰国した教え子が、お祝いを持って駆けつけました。

大学の研究者なども加わり話しは盛り上がります。

 

日程は?

中華?洋食?

料金が問題かな?

 

などなど都内のホテル選びに話しはあちこちに飛びます。

ともかく何人くらいになるかまずリストですよね。

そうよね、リスト

 

私の友人も呼びたいから、そのリストね。

それに休会中の方、おめでたい事だから、お知らせしたいですね。

どんな人を呼ぶか、その方向とリストアップが必要ですよね。

 

非営利団体のず~っとお金を整理していた事務方が、そっとつぶやきました。

リストは、無いんですよ。

昔作ったことがあるけど。

 

1円あわせに、終始したがる…。

お金の出入りをチェックする表は作った。

退会したり、入会した入り、人が入れ替わったたら、名前を書き換える。

それはお金を計算する為の表。

 

(そうか、お金の間違いがないようにする、申告する、そのための表か…)

(会計事務所チックに一円あわせには終始しても…)

 

 

「今回の祝う会用に送り先を新しく書き出してもらう必要があります。」

「先生に?ですか」

「ボクには、集金の袋しかやり用がないんだよ。」???

 

あなたや私のような経営に関係する人間にとって、一円を合わせる為にリストを作るのは、リスト作成の目的じゃないはずです。

 

事務担当者の計算の正しさを知るリストは、それはあってもいいけれど…、

社長がほしいのはそれじゃない。

 

だって、事務担当者の数字は信用している。

数字に信用がないダメな人なら、とうに止めてもらっている。

 

社長がほしいリスト

ほしいのは、現在の顧客に必ず毎月購入してもらえるようにするリストだ。

自社の顧客にどんな人が多いのか?

同じような人に、商品を、サービスを知ってもらう手立てだ。

 

何のために事務方がいるのか、

それは販路を広げるためです。

 

不思議なことに「請求書」とかいてあると、人は封書を開きます。

宣伝とかいてあるより、開く確率が上がるものなのです。

 

リストの目的は、一円を合わせることではないです。

良い商品をもっと買ってもらうためのものです。

買っていただいて、より多くの人に喜びを提供するためです。

 

喜びを広げる意識で、リスト作成していないからです。

 

顧客との関わりを広げるリストがある。

そのリストで、もっと関わりを広げる。

 

あなたが、いつもいつも超多忙で走り回っているとしたら、それはリストを持っていないからかもしれません。

 

 

PS.

で、結局年末にリストつくりのお手伝いをする事になりました。

社長だけが知っているお客様が、全社員にとってのお客様になるのが、このリストつくりです。