「今週の一言(いちげん)」第91話資金引き寄せの法則、お金はあとからついてくる。はホント?
「うーん、宣伝広告費は仕方ないじゃないですか。だけどどっち向いて宣伝してたのかと言われれば、とにかく新規の売上を上げたくて、客数を増やしたくて。
だって、繁盛すれば、当然お金はあとからついてくるから努力しよう、頑張ろうと思うわけですよ。それが、努力と成果は比例しないなんて。ちょっとショック」
ボクの店は、繁盛店です。
朝から、子供達がパジャマのままお母さんとお父さんとやってくるようなお店です。
作りたての、美味しい商品を毎日お店に並べています。
ですが、不思議と、儲かっている感じはしないんです。
売上はあるのに、経理を手伝う嫁さんからは、手元現金がないと言われました。
新しい宣伝広告チラシを作ろうと思ったら、お金が無いのに出来ないでしょうと。
売上が上がるのに、現金がないのは、なぜだ?
理由が分からない。
でも考えてみてくださいよ、現金がないなら、もっと売上でしょう!
なのに、嫁さんは、労務費は出しても、売上を上げるための広告に反対する。
なんだかこれは腑に落ちない、理由を教えてほしいんです!
商売をしていると、利益を現金の動きは違うと言う話はよく聞きます。
でも、現金を増やそうと思えば、「売上を上げる」か「経費を削る」かですよね。
ボクは、一生懸命お客様の喜ぶ顔を思い浮かべて商品を作っています。
お客様のあたまの中のイメージを言葉にして商品名をつけているし、店のPOPだって、その言葉を使っています。
新しい商品イメージはドンドンわいてきます、もっと作りたいんです。
一生懸命努力している社長さん、しかも繁盛しているのに、手元現金がない。
努力家でまじめな社長さんに話をお聞きすると、必ず口にするフレーズがあります。
「お客様に真摯に向かい合って、努力していけば、お金はあとからついてくる。」
このフレーズを信じているまじめな社長さんは、お金が足りなくなると、さらに自分自身を追い詰めます。
「お金がないのは、お客様に真摯に向かい合っていないからだろうか?」
そして、もっとイイ商品を、もっと安い商品を、作り始めます。
たった一人のおばあちゃんが買いに来る3個の商品も、人を増やし作ります。
3才の子供がほしい商品は子供の言葉を聞いて、何度も試作して提供します。
毎日作る140種の商品数は、男性客の来店する日曜日にはさらにバージョンアップ。
「お金はあとからついてくる。」この言葉の前には、一つ前提条件がつきます。
「あなたの価値を認めてくれる」お客様に真摯に向き合えば、お金はあとからついてくるのです。
ノグチ流に言い換えると、「値段か高くても、このお店が好きで購入するお客様」
そう、「超ごひいき顧客」に向かい合って真摯に努力すればお金はついてきます。
ところが、まじめな社長さん達は、誰にでも平等に、と思い込んでいます。
誰にでも購入して欲しい、「お金が残る=繁盛=たくさん売れる=誰もが購入」
残念ながら、これは日本の高度成長期時代のお話しです。
今は、少子高齢化の時代です。
安い×大量消費→繁盛の図式が成り立たないのです。
適正利益を加えて(値上げ)×超ごひいき顧客×リピート→安定成長を続ける事業。
一定の利益を、将来の富のために顧客サービスという投資に使う事業が、これからも生き延びる事業です。
粗利益こそ、企業の生きる絶対必須の栄養素です。
事業を自分の体に置き換えて、考えてみてください。
まず、自分がイキイキ生きていなければ、周りを笑顔にする事はできません。
住まいや衣服は削ることが出来ますが、生きるために絶対必要な栄養は削るとどうなるか、それは悲しい結末です。
粗利は絶対確保すべきモノなのです。
値上げをしても、粗利の確保できない値下げなどありえない。
自分の価値を自ら下げてはいけないのです。
生きていくことが出来ても、住まいや衣服を削って、あなたは笑顔になれますか?
そんなあなたを観て、誰もが笑顔を返しますか?
身なりがみすぼらしい人のお店で、どれほどのお客様が買い物をしますか?
そう、お金を引き寄せるのは、幸せな人の笑顔です。
奥さんの顔も従業員の顔もにっこり笑顔にさせる資金があって、お金はついてくる。
そうなるには、いくらの利益が必要なのか?
計画は、ほしい利益を決めてから、作るものです。
奥さんの顔も従業員の顔もにっこり笑顔にさせる利益をのせた価格を作る。
値決めが経営の生命線と言われるのは、このためです。
ご相談の社長さんには、まず現実の確認、ステップ1をしていただく事にしました。
ステップ1は、1ヶ月間の商品ごと販売個数及び粗利益率及び額の確認です。
新たなレジシステムを導入して、販売個数・金額を測定出来るようになりました。
たくさん売れているけれど、利益率が低い商品
利益率は高いけれど、数の売れない商品。
利益率は平均よりちょっと高くて、平均的に売れていく商品
たくさん売れていて、さらに利益率を上げられる商品は作れないか?
「松竹梅をどう作るか?」数字でハッキリさせると、改善が出来ます。
新しい商品イメージがふくらんで行きます。
売りたい、と思うのは利益が欲しいからのハズが、いつの間にやら売上金額だけを自慢してしまう「好事魔多し」に。
お金を引き寄せるためには、お金を引き寄せる考え方を持つのが何より大事です。
実行するには、あなたの儲かる数字を一つの目標にして全社員で数える事から始まります。
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