代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第108話言葉を数えよ!Yesをもらう言葉とNoがかえってくる言葉

「マニュアルが、なぜ必要かわかりました。お店全体で、お客様を購入への導く言葉の連鎖なんですね。お店を好きになって、何度もきていただけるステップにお連れしないといけないんですね。

今までは、お薦めの言葉が、同じような意味だと思っていました。同じ言葉でお客様にお勧めしていても、順番を変えると、なぜかスムーズだったり、、、そうなんです売上が上がるんですよね。」

 

「ウチは特別な素材を使っているの、リトアニアで織られた生地なのよ。」

「販売は彼女よ。お直しの注文がよくわかるから、だからお任せしているよ。」

「春用のチラシをつくって、売上を拡大したいの」

 

春の販売イベント開催について、お客様がご相談がありました。

製造販売の会社で、現場に販売マニュアルがありますか?とお尋ねすると、社長さんから帰ってきたのは、ベテランの社員に任せていると言う返答でした。

 

早速ご紹介いただくと、担当の社員さんは、物腰も良く丁寧な対応です。

そこで、困っていることはありますか?とお聞きすると、

「ええ、普段はお客様から質問があったり、相談があったときは、全部私に聞いてね、と言っているんです。でもたくさんのお客様にいらしていただいたら、どう伝えていいのか悩みです。」

 

どうやら、販売で困ったら、「ベテラン社員にお客の対応を任せる。」というのが、この会社のマニュアルになっているようです。

 

「若い子には、お客様に丁寧な言葉で答えるように言っているんですけれど、

彼らはお友達感覚で自分のお客様に接するでしょう。

それはそれで売れるから、いいけど、お得意様からはちょっとクレームが…」

 

イエイエ、お客様に怒られたくないから言葉を教えるのではありません。

従業員さんに、あなたの給与を上げるために言葉を数えてもらうのですよ。

と、伝えて下さいね。と話すと、流石ベテランの社員さんは笑顔になりました。

 

製品やサービスをもっと買ってもらう方法、もっと多くのお客様にお金を使ってもらう方法、製品やサービスがお客様にもっと役立つ方法、それが、言葉を使って、販売すると言うことだと、ベテラン社員さんは、わかっています。

 

「私の店は、選んでいるこの生地が全く他のお店ではおいていないものなのよ、リトアニア知っているでしょう、あそこで造られて生地で、天然素材だけで出来ている。肌に優しい~の、しかもアイロン無しでこのふんわり感、、…(ウットリ)

 

オーナーの物語が、このお店の成功を物語ります。

オーナー社長の生地に対する情熱が、ほとばしってきます。

なぜその生地にそこまで思いを寄せるのか、それをお客様へのメッセージにするのです。

 

なぜ、このお店を開いて、お客様にこの製品を身につけて欲しいと思っているのか

その思いを載せた言葉が、製品の見栄えを変え、着心地を変え、価格を変えます。

 

注意を引く声掛け…「このお店は、初めてですか?」

 

興味を持っていただく会話…

「特にお探しのものが無ければ、このお店のこと少しお話ししてもイイですか?」

 

お客様にこのお店と連想する事柄を増やす言葉…

「このお店、とってもさわやかな草原の香りがするのが私好きなんです。お客様は、いかがですか?」

 

お客様とこのお店だけが共有する空気感や文化…

「入って来られてこのお店の空気が、他の洋服店とは違うと感じていただいて、ありがとうございます。」

 

このお店だけの特別な「ほかの人にはわからない」価値観…

「手触りが、違いますでしょう。このお店では、リトアニアで織られた、麻の生地で製品を造っています。」

 

一週間、来店したお客様に最初にかけた言葉で、お客様の反応を見ます。

来店者数 …来店したお客様数

客数   …来店して実際に購入された

平均購入単価 …購入されたお客様の購入

 

気づいた言葉があれば、その変更をしてまた一週間 数えます。

但し、変更は一つだけです。

沢山改善をすると、どれで効果があったのかは、わからない、もったいない。

 

自分達の言葉の数を数えだして、3週間たちました。

言葉のマニュアルは、徐々に増えています。

そして、若い従業員達にも、笑顔が増えていきました。

 

自分がかかわって、お店の売り上げに貢献している実感を持つ、責任を感じる、それこそが、仕事をする嬉しさにつながるのです。

 

どの言葉がYesをいただけたのか、この言葉がなぜNoなのか、提案して数えて。

これはまるでゲームです。

従業員を巻き込んで楽しくゲームをする。

 

言葉って難しい、常々思ってらっしゃいますね。

社長の持っている製品への熱い思いをお客様に届ける「言葉」は、お客様がそう感じる言葉に翻訳しなければならないからです。

 

「言葉」が通じたかどうかは、数えて下さい。

来客数が増えたか

客数が増えたか

客単価が増えたか

 

あなたの想いが、お客様や従業員の心に伝わったかどうかは、3つの数字をかぞえるから、わかります。

 

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