「今週の一言(いちげん)」第356話画像コピペのススメ
From ノグチ
実はわたくし、9年ほど前から仕舞(能)を習い始めました。下手の横好きってやつです。今にして思えばこの横好きが画像から学ぶおばさんに変身するきっかけになりました。
「う~ん、なんて言ったらいいかな~、こまったな~、そうだ!ビデオにしなさいよ、ビデオ」
私に仕舞をお勧めしてくれた方は、永年練習されて本当に綺麗に舞います。
静々と、ゆっくりとした舞、これなら私にもできるかもと思って習いたいと言うと、上記の言葉。
(その方の心の内を察するに)
ハッキリ言って、どうしようもないほど下手!
ところが本人に下手の感覚が無い。
何か本人が気づくいい手立てはないモノか?
「あのね、私のお友達の○○さん、結構長くお稽古している人なんだけれど、先生がビデオにしなさいっておっしゃって。そのビデオ見たらね、一目瞭然だったのよ。本人も本当によくわかったって。」
きっと、私の下手くそさ、理解力の無さ、傷つけてもなんだから、想いが混雑しての提案です。
さて、提案を受けると、すぐ実行するのが私の良いところ。
早速カメラ店に行き、ビデオを購入。
三脚を立てて、自分の仕舞と先生の仕舞、両方を撮らせてもらいました。
離見
アハハ!笑うしかない。
下手すぎる!
よくもまあ、こんなに下手に手足を動かしているモノだ!大声出しているモノだ!
画像で行動と会話を習得する=画像コピペです。
時間の隙間に携帯で画像を観ては、アッこんな風に手を挙げるのか。
声はこんな高さなのか、伸ばすのか、毎日毎日先生が教えてくれるのです。
一生懸命にコピペをしても、同じにできない。
「あら、あなた 先生みたいに出来たら、先生なんていらないでしょ。」
例のその方は、ニヤリと笑うのでした。
離見の見
学び方は、読む・書く・話す、どれか得意があると言ったのは、ドラッカー先生。
私はもう一つ、“画像を観て構成しなおす”を、学び方に加えています。
Youtubeの時代ですから。
不思議ですよね、同じ「おはようございます。」の挨拶だって受ける感じは様々。
言葉を発している人の表情も、しぐさも、音の高さも、画像には全て入っている。
そして、私の脳は瞬間に、コレ、このシーンにはこれいいな!を選びだす。
画像を観、録音された言葉を聞く。
他人の画像はすんなり見られます。
でも自分の画像は、恥ずかしくって見られたものじゃない。
哀しいけれど、初めての仕舞いはボツ。
シーンの状況も考え無しに、口から発した言葉もボツ。
独りよがりにならない、それが経営を継続させるに必要なことと、世阿弥が教えています。
―ノグチ
P.S.
スゴイ人だなぁと思います、世阿弥。この商品がイイ、と思うとどうしても「我見」になってしまう。
この商品は、お客様からどう見えているか、それが「離見」。この商品を勧める自分の姿を「お客様」「商品」をつなげるシナリオを作ってさらにシナリオを演じて成果を見る。それが「離見の見」
お客様と自分の商品つなげないとね、お金にならないもの。
お問い合わせは→ https://www.n-keiei.co.jp/inquiry