「今週の一言(いちげん)」第346話忙しいは、金を奪う
From 今朝の娘との会話です。売上現金が合う合わない問題を話した会話です。
「現金残が合わないように見えて……」
「お金が足りないの?」
「そうじゃない、手元資金が多いから売上漏れかな~」
「わっ、大変だ!在庫確認じゃん」
在庫確認?
娘の言葉に、いささかビックリ。
売上金だったら、そのまま売上にすればいいじゃん!
なんて言いそうなのに、在庫と来たか。
在庫はお金
確かにそうです。
前の日にあった商品が、今日なければ、売れたということ。
簿記の商品会計で習いました。
娘の勤務先は食品卸売り。担当者は単品ごとに配置されています。
ほぼほぼ毎日の在庫の確認が、大事な仕事。
無い袖は振れない、無い商品は売れないから、在庫管理が大事です。
でも、こちらは単品の在庫じゃないんです。
実家は小売店。小売店の商品数は、小さな店舗でも優に2500種類!!
お酒もあれば、カップラーメンも、お米もある。
売上金だったら、そのまま売上にすればいいじゃん!
でもダメなんです。
消費税というのがあって、お酒の売上と食品の売上の税率は違っていて、更に非課税というのもある。
どの商品が売れたのかがわからなければ、
消費税に対応した売上区分が計上できません。
経理担当者として、参った参った……。
なぜ在庫は数えないのか
一つ一つの商品の在庫を個別に調べるなんて、正直、決算時しかやってやしない。
本当は在庫を調べる棚卸が大切だってわかります。
でも、忙しいんです。
毎日毎日電話で注文が入る。
お店にはお客さんがやってくる。
接客をしていれば、棚卸をする時間なんて到底できやしない。
かの有名な○ブンさんだって、棚卸部隊は、本社から直でやってくる。
毎日の接客・販売でいそがしい店舗スタッフに代わって数えている。
そして、売れ筋をつかむ!
数えないと損をする
売れ筋をつかむってとっても大切。
棚卸をすると、その商品を買っていくお客様もどんな人かわかるし、販売個数の傾向も見える。
つまり、数えるから、売上を伸ばせているってわけです。
みんな忙しいのが好きですよね。
忙しいと、なんだか売れている気分だし、仕事している気分になるし
オミクロンだって弾き返せそう……。
でもね、実は忙しいと困ることが起きる。
「忙しい」は心を亡くすと書くって、昔聞きました。
「忙しいと」無くすのは、お金もです。
―ノグチ
P.S.
今時のPOSレジ、実は棚卸もお手の物なんです。入庫数を入れておけば、当然在庫残がわかる。
お客様に「ありがとうございました」と挨拶しながら在庫がわかる仕組みです。
在庫がわかるとお客様も売上も回転数もわかる。在庫が、私たち共通の財産「数字」です。
お問い合わせは→ https://www.n-keiei.co.jp/inquiry