「今週の一言(いちげん)」第296話中国発、凄いアプリの話
Fromノグチ
台湾政府がコロナ封じ込めにアプリを使ったでしょう。中国には、病院予約の凄いアプリがあるらしい。
「アフターデジタル」
中国在住の経営者藤井保文氏とIT評論家 尾原和啓氏の書かれた本です。
そこに、保険会社「平安保険」の開発した「平安グッドドクターアプリ」が紹介されていました。
2億人ものユーザーを獲得していると紹介されていました。
2億人?って、つまりアメリカの全人口です。
一企業のアプリに一国の全国民が加入しているなんて、
こりゃ~、オバマケアよりすごい。。。と興味深々になってしまいました。
そこには、中国のちょっと残念な医療事情がありました。
「医者に会うのは、お金がかかる」
本文の一説を少し紹介します。
「例えば、上海には多くの開業医がいますが、医療サービスの品質はピンキリで…いい加減な処方箋で降格な医療費を請求されたり、生命の危機にさらされることもある状況…総合病院のような人気のある病院に人が殺到するようになり、「整理券が発行されてから診察まで7日待ち」
…すると今度は、整理券を複数枚とって転売する人が出てきて、整理券のダフ屋が横行…
整理券が7万円で転売されていた…受けられる診察はわずか数分…
さらに、事情をより詳しく教えてくれたのは、新聞です。
今朝の日経新聞オピニオンに、「低待遇が招く中国の医師不足」という記事が掲載されていました。
2017年中国医師協会が実施した調査で実に3人に2人の医者が、病院で怒った患者家族から暴行脅迫を受けたことがあるという。医者も患者も相互に信用できない関係です。
「顧客体験からユーザーを集める」
この医療事情の上に信頼を結んだシステムがこのアプリです。
2億人ものユーザーを獲得できた理由は、患者が自分で信用できる医者をみつけられるから。
まず、無料で問診できるシステムがついています。
しかも2分以内に。
やはり病院に行った方が良いとなったら、今いる場所を起点にして
800m・1.1Km,2.3KMと近い順に病院が紹介されます。
信用できる医者を探したい!中国の人たちの想いを受けて、次に医者のリストを見せるのです。
医者のリストからそれぞれの卒業大学、論文履歴、受賞歴やプロフィールを確認できたら、
より安心して予約ができます。
急な体調不良で、ダフ屋に大枚なお金を請求されることなく医者の予約ができる。
さらに、ユーザーには、歩くだけで貯まるポイントシステムが付いています。
ポイントは、貯まれば健康食品や医療品の購入時にお金として使えます。
「ユーザーが無料広告塔」
平安保険のメリット?もちろんあります。
歩いた歩数を換金するには、一日一回必ずアプリを開らいて、「ぼたん」を押します。
毎日、必ず「平安保険」がユーザーの目に留まってしかも好きな会社になるわけです。
あなたの会社を好きになってもらうアプリ。
流石、データをユーザーのためにも、自社のためにも使っているすごいなあと思いました。
―ノグチ
P.S.
今時の提案方法が、Zoomであったり、スカイプであったり、ベルフェイスであったり、変わってきているとお感じになっていませんか?
コロナ禍が通り過ぎるのを待っているのではなく、コロナ下の経営・販売・財務をご一緒に考えましょう。
セミナー・お問い合わせは、こちらへお問い合わせください。
https://www.n-keiei.co.jp/inquiry