「今週の一言（いちげん）」第192話ムダをしているのは、どっちよ！
From ノグチ
3週間前とある事務所にて、、
「まったく～、自分の子供を使うのは本当にしんどいわ。
自分の時給いくらだと思っているのかしら。
余ったら困るから、1部しかとってこなかった、というのよ！」
丁度昼休みにさしかかり、
事務所に、人がいなくなったのを見計らって
社長夫人が、話しだしました。
手には、会社の印鑑証明書。
建設関係の仕事をしている会社にとって、
この時期、役所に提出する印鑑証明書は絶対必要書類。
今朝、現場の担当者から役所への提出書類を預かった担当者は、
印鑑証明書添付です、と社長夫人に申請しました。
会社の印鑑や登記簿謄本は、社長夫人の管理です。
中小企業が身内に頼る理由
社長から、印鑑と通帳は、必ず家の者にと厳命されています。
社員を信用していないのではありません。
事故を起こすと、首を切る事になる。
社員の首キリはイヤなのです。
といっても、私の身体は1つ。
銀行業務とかち合ってどうしようかと思ったら、
娘がいるじゃない！
経理担当して、データを入力している娘は、二つ返事でOK
一日中、PCと格闘するのは、実は彼女はイヤ。
気分転換に、ドライブできて、しかも大事な印鑑カードを持っての仕事。
さて、2時間後、印鑑証明を手にした娘が帰社すると、
「いつも、何通もとってきていて、結構高額でしょう。
現金出納簿をつけていて、ムダだなって思っていたの。」
分かっているハズ！
確かに、3ヶ月の有効期限が切れてしまう事もないとは言えない。
でも、、、
この時期何件もの申請があることぐらい分かるでしょう？
口では、「ありがとう。」
目が、ほほが、引きつっていますよ、おかあさん。
もし、お願いするのが、社員だったら、きっと数えているハズです。
これから何件の申請があるか？
分からなければ、申請を担当している部署に問い合わせるようにと。
ところが、これが身内だと、
分かっているハズ！
できるハズ！
だから、できなかった事に腹が立つ。
気がつかない自分に腹が立つ。
娘だから若干（かなり）高い時給なのにと、腹が立つ。
さらに、気持ちに追い打ちをかけたのは、娘の言葉。
「私は、経理の数字を知っているから、ムダをしない。」
まるで、私がムダをしているようじゃない！
（えっ、考え過ぎと…ちがいますか。）
娘・息子、普段家族は、同じように行動してます。
朝起きて、一緒にご飯を食べ、一緒に仕事に行く、、
行動が同じだから、考え方も、価値観も同じ。
行動が同じなら、考えも同じ？
客観的に見れば、そんなことはない、のです。
朝起きて、一緒にご飯を食べ、一緒に仕事場に来たけれど、
社長夫人の経験則は、娘も息子も持ち合わせていません。
「担当部署に聞いてから行くのよ。
その方が、相手も尊重されていると分かるし、相手からあなたもよく見られるよ。」
と、彼女の仕事へのモチベーションを上げればよいのです。
午後、お茶して映画見て時間を潰している。
なんて、社長にムダを告げ口される心配をしてませんか？
そんなの、社長はお見通しですよ。
社長は、なんでもかんでも正確にすればいいものでもない。
多少のムダは必要経費だと、分かってますから。。。
―ノグチ
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