「今週の一言(いちげん)」第347話いつから?今でしょ!
From たった今、打ち合わせを終えてお客様がお帰りになりました。
その最後の会話が「いつから?」「今でしょ!」
社長さんと経理部長さん、そして経理担当者さんが揃って打ち合わせです。
会社で利用している経理ソフトの変更が今日のメインテーマ。
「ま~、ともかく決算が3月だから、4月からになると思うのですがね。
それに今まで10年もこのソフトでやってきたのだし」と経理部長さんが口火を切りました。
デジタル化の波
経理というのは、あまり変化を求めない部署です。
決まった支払ルール・決済ルールを着実に動かしてゆく。
急にあっちのやり方がイイみたいと言って、変更したいとは思わないものです。
いつものやり方を変えたら、
「なんで変えたんですか?」なんて聞いてくる社員が絶対でる。めんどうだ。
決算出てからの方が、決済できる金額もわかるし、キリがイイ。
いえいえ、なんでここで会計ソフトの問題になったのか、そこんとこもう忘れたんですか。
この2か月ばかり経理は大変な目に合っていました。
過去の情報をお国から要求されてしまったからなんです。
よくある情報採りの問い合わせかと思ったら、
ここ一か月、毎週末に税務署から電話がかかってくる。
「どうでしょう、今月末にはお願いできますよね~」
責任者は誰?
受話器を取ろうと電話に手を伸ばす。
と、電話機のナンバーディスプレーには、「いつもの税務署の担当官の電話番号」
あ~っ、まただ~、あ~私ってかわいそうだなぁ……。
経理部長さんも担当者が可哀そうだと思っています。
だって、要求されている情報は前任の担当者の時代のことだから。
さらに3年前は、前前任者の担当のこと、もう手を付けるのが億劫です。
会社から支払った情報ですから、金額はすぐに判ります。
問題は、正式名称や住所それに電話番号。
そんなのそっちで調べてよ!と言いたくなるけれどちゃんと法律に提出義務が書いてある。
社員を救うのは社長の決断
書類の作成には、1月から12月までの一年間の情報が必要です。
今年の分は何とか提出したけれど、前年前々年となると、
決算期を超えての集計も面倒です。
だから、来年の1月に微笑んでられるソフトの導入は、今です。
今一番良い方法に切り替える。
それが何よりも社員さんが辞めていかない大切なポイントです。
―ノグチ
P.S.
何のために経理をしているのか?目的を社員さんと共有していますか?
目的が明確に伝えられないと、単なる「ケチ」な社長さん、小言ばかりの経理部長に、なってしまいますよ。しっかり社員さんに夢と希望を共有するための経理だとお伝えください。
お問い合わせは→ https://www.n-keiei.co.jp/inquiry