「今週の一言(いちげん)」第370話「西瓜」怖~い!
From ノグチ
今日は8月16日。夏休み休暇、お盆休みの最終日 という方も多いはずですね。
米酒食品の小売店で育ったノグチは、お盆休みという習慣がありません。なぜならお盆は夏一番の繁忙期。働くのが当たり前の期間でした。
お中元、お仏壇へのお供えもの、には西瓜がナンバーワンの時代でした。
あの丸っこい西瓜の上に、お中元の名前を書いた熨斗を貼る。
熨斗には、お届け先を間違えないようにお届け先の名前。
子供の手伝いと言えば、この熨斗付きの西瓜をお店の前に並べるのです。
配達を担当する店員さんが地域ごとに効率よく回るために
配送先の地域ごとに西瓜を並べる、のが子供の仕事。
効率
ところが、です。
西瓜は、重い。
西瓜は、転がる。
手慣れた青果業のおじさんたちは、ホイホイと西瓜を投げてよこす。
一つ一つ車両の荷台から降ろして子供の前に運んでいたら時間がいくらあっても足りない。
そこで、ホイっと投げてよこす。
何とかいいところを見せたい。
一人前と認められたい。
そりゃそうです。ご褒美があるに違いないと内心計算しているからです。
品質
で、一個や二個なら、なんとか受け止められる。
でも次第次第に受け止める位置が地面すれすれになっていき、
ついには、にぶいドンという音と共に西瓜のお尻が地面にあたってしまう。
そうすると、売れませんよね。
「できないんなら、一個ずつにしろ!」と父の声が飛んできます。
「カッコつけるな!商品が傷つかない方が大事なことくらいわかるだろ!」
商品力
贈答品にとって大事なことは、見栄え。
底に少しでもキズが付いたら、いくら西瓜の名産地の品であっても安くても売れない。
いいモノと売れるモノはちがいます。
売れるって、お客様の要望に合っているということです。
仕入れるときに、いい商品だと思って仕入れても、
仕入れ担当者と同じ価値観をお客様に押しつけることはできないのです。
もっとも、私が受け止められなかったお尻ドンの西瓜は、
果肉が振動でフニャフニャになり、汁が出てきてしまって、結果美味しくない西瓜に、、、
あ~、スイカ怖い!
―ノグチ
P.S.
いい商品というのは、品数が出る商品です。飲食店であれば、食数の多い商品。
お客様が支持している商品です。時折、新商品を出さなきゃという相談を受けます。
(今、一番販売数の多い商品は何ですか?売上高一番は?)とお聞きします。
数を数えてみると、お客様は新商品を求めていないのでは?と思うことがしばしば。
客数・商品ごとの販売数・商品ごとの売上、経営の基本お客様を知る数字がこれです。
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