代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第56話「稼ぐ」には、理由も数字もお客様に聞いてみよ!

3月16日私は三代目ですから、地域の皆さんともずいぶん永く おつき合いいただいている訳ですね。なぜ、支持されているか?理由ですか?自分では思うことがありますが、でも、アンケートは採ったことがなかった。

従業員とも話をしたことはなかった。そうですね、聞いてみたいでね。」

 

事業が永く繁栄しているのには、理由があります。

まして、三世代にわたる事業となると 地域の人から支持されている役割は、地域でなくてはならない事業として、認識されているはずです。

 

さらに店舗を増やしてお客様を呼び込みたいと、近隣の人口増加が見込める地域に出店計画を立て始めた三代目さん。

不動産屋に新規店舗の物件情報を問い合わせたとたん、好条件の物件が並びました。

 

計画は、とんとん拍子に進みます。

不動産業者は、同業他社よりいい物件にして、いいお客様を集めましょうと、新築物件を紹介してくれました。

 

業者から見ても、先々代から堅実な経営をしているこの会社は優良企業です。

三代目の経営も同様に堅実で、しかも安定した顧客ついています。

現在の客数を確認して、同規模の店舗で、しかも競合しない地域を選定します。

 

「さて、新店舗の看板ですが、御社の良さを前面に出した看板にしましょう。

御社らしい、ウリの言葉を出したいですね。

お客様に一番ひびいている御社のウリは?」

 

「え~と、確かに名刺に書いてありますけれど、この意味は、、、、?

取り扱い商品は、地域ナンバーワンとかじゃないですよね?

何が他社と違うんですかね?」

 

先代先々代とて自社のウリを出して伸ばしてきたハズです。

しかし、その言葉を口にしたときに、しっくり来ない。

これからの時代 先代の方針を世襲すれば、同じようにお客様が増えていく、わけがないことは三代目もよく分かっています。

 

日本の人口は右肩下がり。

お客様は今のネットに慣れたお客様だし、従業員も今の人。

まして、別な地域に新店舗を出すとなれば、全く新しい関係を従業員ともお客様とも作っていくことになります。

 

お客様は、なにがよくてウチに来てくれていたのだろう?

自分では、ウチの強みがわかったつもりになって名刺に使っていたものの、伝わり方まで考えていなかったなあ。

何よりも、ウチに来てくれるお客様の期待は何だったのだろうか?

 

同じ商品を購入するにも、A店から買いたい、Bコンビニでいつも買う、ネットで買いたい、など購入の仕方は、多様です。

買う楽しさや、買うことで解決できる問題、そんな問題が世の中にあったのか、を教える方法の違いが、販売方法の違いです。

 

企業の個性は、その販売方法に現れます。

企業の文化が、販売方法だと言っていいくらいです。

 

永年同じ商売を続けていると、自社の販売方法を、そつなくこなす事こそが仕事だと思い込んでしまいます。

これが、マンネリ、大企業病は中小企業でも起こります。

従業員からすれば、問題を起こさないことこそ最大の目的になるからです。

 

なぜ、その方法がお客様から支持されているのか?

しかもどのお客様も同じように支持しているのか?

ハッキリさせることが始めの一歩です。

 

ハッキリさせるとは、数字で事実を客観的に掴むことです

商品別・顧客特性別・地域別でセグメントに区分し、自社の一番利益を出しているセグメントを確認するのは、このためです。

 

利益を一番上げているセグメントにいるお客様に理由を聞くのが、次に行う事です。

支持されている販売方法をより明確にするには、支持いただいているお客様からその理由を聞くこと。

そして、その理由が本当にお客様の心の内を表明しているかは、新規の見込み客に投げかけて、さらに、販売成約率という数字で判断します。

 

お客様と会話している。

お客様に言葉で聞けばいいと言われる経営者が多くいます。

ですが、言葉が本当にお客様の期待を表しているかどうかは、数字にしないとハッキリしないのです。

 

私たちは、「稼ぐ」数字を掴んで、従業員に行動してもらうのが、仕事。

実際にお客様が購入する数字を、従業員の頭に中にしみこませることが仕事です。

購入していただいた、成果が出た、イヤまだだ、と従業員自身が自分で分からないと、従業員が稼ぐ仕組みにはなりません。

 

新しい店舗を作ると考え、それには、自社の強いウリをハッキリさせることから始まるとわかった二代目さんは、早速に自分でセグメントを作ってみました。

さらに、アンケートをとる作業を開始したところです。

 

「数字を共有するとは、なにも給与を見せることではないのですね、ちょっと安心

社長と従業員は、給料だけで繋がっているわけではありません。

社長と従業員にとって 利益の共有は、大事なテーマですが、その利益がどこから得られるのかを、数字でハッキリさせるから、互いに信頼できる関係が生まれます。