代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第3話現場が使えなければ、道具にならない。

「あー、わかった。自分たちの特徴を内部で評価しすぎちゃうと、仕組みがどんどん煩雑になってしまうんだね。売上に特徴出せば、利益率あがるかもしれないけど、システムにおカネかけても経費増えるだけなんだ。」

 

介護サービス会社専務の一言です。

 

専務は経理財務部門を統括しています。ITコンサルタントにお願いして今はやりのタブレット端末をみんなが使える職場にしようと考えました。

タブレット端末に打ち込めば、簡単に社内の経費精算や勤怠情報が把握できるとイイと考え業務フローソフト「進んでる?」と声をかけたところ、「昨年暮れからストップ状態」との返事。

 

専務はまず聞きました。

「あなたの思ったシステムが完成するとどんな状態ができあがるの?」

 

そもそも、今回のシステム導入を一番期待しているのは、社長さんです。

 

社長さんは、プロジェクト管理をしたいと考えています。

出店計画を関係者が共有していないと、大きな失敗をすることがあります。

契約日を一日間違えていた事件が発生しました。借入がたった1日遅れても、契約日に持って行くべき預金小切手は、発行されません。財務担当者を叱責したところで、お金の工面は這いつくばっても社長自らやらなければなりません。

出店計画は金額も大きく稟議・決済が遅れると結果として契約がご破算、銀行・関係者から信用をなくす大変な事態です。

売上拡大を狙ってプロジェクトを進めるためには、このシステム管理は、どうしてもほしいとおもっていました。

 

ITシステム担当者は、社長の意図を実現できるたくさんのソフトを調べて、自社にあったシステムをと考えました。そのためにも、営業を知らなくてはと思い、現場の担当者にその書き出しをお願いしました。介護にもたくさんの業務フローがあります。その業務につく人材はパート・アルバイト・派遣・正社員、勤務体系は正社員であっても10通りもありました。

 

システム担当者は、決済・稟議を現場から社長までスムーズに行うには、まずは、アルバイト・パートを含め社員全員のデータベースをつくり、そこから情報構築をしようとかんがえたのです。