代表野口_黒バック 「今週の一言(いちげん)」第364話努力している人のモヤモヤ

Fromノグチ 久方ぶりに北海道の実家に帰省。農協に勤務する甥っ子から地域ぐるみで付加価値の高い物品を創る活動を聞きました。流石!!と感心したことをお伝えします。

 

「もう、いやになっちゃいますよ。『どうして、このニラはしなびているんだ!』なんて電話が入るんですから。『〇〇スーパーで買ってきたニラがしなびているのは、なんでだ!』ってどう答えればいいのか、わかんないでしょう、おばちゃん」

 

休日に空港まで迎えに来てくれたのは、農協に勤務する甥っ子。

空港から実家までの道は、農地の間をまっすぐ走っています。

いわば、彼の活動拠点を見学しながら、クレーム対応を聞きつつ 車は進みます。

豊かになりたい。

「ところがねー、凄いんだ俺の上司は。そのニラをもらいにいって、更にニラ売ってきたんだから。」

「その上司によればね、付加価値の高い商品をこの地域で作ることが、地域全体を豊かにする。

結果として、自分たち農協の職員も豊かになる。俺も早く豊かになりてぇ~」

 

彼は、上司から明確な目的をもって農家さんに対応するように教えられている。

本当にいいモノを地域の人たちに提供したい、提供できる地域全体の仕組みを作ることが大事だと教えられているというのだ。

コツコツ努力だけでは報われない。

逆に言えばそれができていない状況があるらしい。

 

自分だけが、いいモノを作っていると自負している農業経営者が多いという。

自分が担当する地域でも、自分の作ったものが周りより出来がイイ、収量が多いと自慢する経営者が多くいる。隣の農家が作り方に失敗したら、チョットほくそ笑むみたいな、

 

努力しているのだから、もっと評価されてもイイはずだ!

 

朝から晩まで一生懸命働いているのに、成果が出ない。

いい作物はできている、集荷場でも、いいねといわれるけど、

隣よりウチが上だと思って作っているのに、評価は隣とおんなじだ。

 

「自分の生産物だけでは、生産物が付加価値高い商品と認識されないですよね、消費者に。」

消費者がわかるのは、あの産地のトウモロコシ、この産地のキュウリ。産地のくくり。

つまり産地全体で付加価値を上げる活動をすることが、結果として個人が豊かになる方法なのだ。

数字が教えてくれる。

「自分たち、数字を知っているでしょ、農家さんの」

自分だけ、コツコツ努力経営をする農家さんの数字には、上限が来る。

自分のノウハウを周りに提供してみんなでやっていこう農家さんは、作付面積も収益規模も伸びていく。

 

「報われていない」と、モヤモヤしたら、数字を見ようね。

 

数字は、客観的な事実を教えてくれます。

数字は、その数字の意味することが分かると活用できます。

数字は、努力するべき方向を示してくれるものです。

 

―ノグチ

 

P.S.

会計事務所時代、お客様からの質問は同業他者の数字についてでした。他人の情報は興味深いもの。

数字は比較するとよく見えてきます。比較のためにまずは自分の数字をしっかり知っておきましょう。

 

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