「今週の一言(いちげん)」第297話豪傑の凄い!会話術。
Fromノグチ
一週間ほど前、旧知のお客様とお話をする機会がありました。休日の昼食時、昔ばなしに花が咲きました。
「いや~、お袋はなかなかの豪傑だったね、確かに。凄い人だったと言ってもらえるのは嬉しいけど、実はへんてこりんなこともたくさんやって、失敗した案件もたくさんあったんだよ。兄貴の土地を無断で売っちゃたりね。ただ、その失敗を次には挽回しようと一生懸命だったね。それは確か。」
昔々、20代の私が出会ったその「お袋」さんは、豪傑でした。
見た目ね。
だって、お昼間だというのに、一升瓶が横、たばこはぷかぷか、筆をもって短冊に短歌をすらすら。
毎月一回、定期的に経理の仕事で、お宅を訪問していたのですが、
お昼時になると、声をかけていただき、お茶の間でご飯を頂きました。
豪傑「お袋」さんのいるお茶の間
「豪傑」の棲家
強面のおじさんたちが、やってきては、交渉ごとの報告
その人たちに、酒を注いでは、
「ご苦労さんだね。たばこでもやっておいて」と
「それじゃ、○○さん呼んで。」と弁護士さんを呼ぶと
「この件は、この割合でまとめてよ。」
「イヤちょっとその金額では無理かもしれません。」
「なにが、無理か、言ってみなきゃわからないだろ~?」
「ハッハイ、そうですね。」弁護士さんが頭をかく。
相手に合わせて言葉遣いは、ころころ変わる。
ざぁます言葉から、べらんめえ口調まで、
なんの苦も無く語り口が変わっていく。。。
(へ~、話をするって、こんなにも言葉が変わるものなんだ。)
酔っているのに、ポイントは逃さない会話。
いったいこの人の頭の中はどうなっているんだろう???
「豪傑」の会話術
だって不思議です。
酒飲んで、酔わない人は、ほぼいません。
彼女が手に持っているのは、筆と短冊ですが、
短冊は高いので、短冊にメモは取りません。(と、本人が言ってました。)
そんな彼女が、相手から重要問題点、重要なポイントを引き出すコツはなに?
それは、「相手と同期すること。」
お酒を飲む人と話をするには、お酒を飲む。
お菓子好きならお菓子を食べ、お茶を飲む。
ざぁます階級なら、ざぁます言葉で話をして、
べらんめえには、べらんめえで答える。
粗い男達には自分が親分になって、
上流婦人には、自分も上流婦人として。
「私はね、自分を押し通しているつもりはないの。
女手一つでこの家を守るためには、こうするのが一番早いと思ったのよ」
たばこのヤニがついた歯で、ニヤッと笑って、話してくれました。
―ノグチ
P.S.
今時の提案方法が、Zoomであったり、スカイプであったり、ベルフェイスであったり、変わってきているとお感じになっていませんか?
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