「今週の一言(いちげん)」第268話白い歯に春菊
Fromノグチ
実は連れ合いが病気もちでして(新型コロナウイルスではありません(笑))
病院の診察について行った時の話です。
待ちに待って、やっと連れ合いの診察の順番となりました。
ドアを開けて、「こんにちは」と挨拶すると
パソコンに何やら入力していた女医先生が、こちらに振り向きました。
その瞬間、鮮やかな白と緑が目に飛び込んできました。
見た目が、脳を支配する。
(… 歯に、緑の、春菊だ...)
夫の手術を執刀してくださったその女医さんは、見るからにしっかり者
はっきりとモノをいう信頼できる先生です。
今日は、病気の診療方針を話すので、奥さんも一緒に来てくださいと言われたのです。
大事な話なので、よく聞かなければならないのですが、
白い歯に緑の春菊。
小さなかわいい葉っぱのギザギザが、私の目をとらえてしまう。
いったん興味がわくと、、、
きっとお忙しくて、おひるごはんもあわてて食べたんだろうな~
この時期の春菊、献立はなにかな?
湯豆腐?お浸し?それにしても鮮やかな緑
サラダかな?
もしかしてサラダだからあんなにしっかり形が残って…
それなら、歯に挟まらずに、小さな緑のかけらになって…
「奥さんは、ここに腰掛けてください。」
ハット、我に返る間は、ほんの一瞬。
女医先生から指示された診察用ベッドに腰を掛け、前を見ると夫はパソコンの画面を見つめていました。
「はい、はい!先生のおっしゃる通りにいたします。」
夫は、まるで小学一年生が、学校の先生に答えるような返答です。
「ありがとうございました。」
診察室を出ると
(食堂へいこう)夫の目が笑っています。
(わかってたん?)
(まじまじ見るやつがいるか。)
第一ボタンの掛け違え
目の前の小さな何かに気を取られると、重要なことから目がそれてしまう。本当は聞くべきことがあったのかもしれないけれど、そんなことがすっぽり抜けてしまう。あなたには、こんなことありませんか。
結局、その日は大事なお金の話を聞かず仕舞い。
後日改めてご相談に伺うこととなりました。
これって、販売の場面だったら、どうでしょう。
白い壁、白衣の女医さん、白い歯、そこに緑の契約書、
なんだか、そのままサインしてしまいそう。
病院にいても、マーケティングを考えちゃうなんて、ノグチは変な奴だ。
―ノグチ
P.S.
病気とお金は切っても切れない関係です。医療費、費用、つまりお金ですものね。
ダイヤモンドプリンセス号は、イギリス船籍・米国会社がオペレーションをしています。その船内で発生した病気に対する防疫費用は、日本が持つのでしょうか?