「今週の一言(いちげん)」第248話ごめん、社長の言うことなんて誰も聞いちゃいない。
Fromノグチ
1ヶ月ほど前、経営者向けセミナーあとの懇親会に出席しました。
東京の某所(すぐに名前が浮かぶような某所)
経営者向けセミナーです。
業種特定せずのセミナーですから、お医者様もIT関連の経営者もと、参加者多様。
いわれなくても始まるのは、名刺交換会。
隣の人や、斜め前、いやいやテーブルを回って全員に、
とにかく、懇親会の目的は名刺交換・人脈作りです。
経営者セミナーに参加する経営者夫人の悩み
私のお隣にお座りになられたのは、綺麗な若い美魔女奥様
美しくカールした髪をかき上げて、
「名刺がないんです、私」
「主人の代わりなんです。主人は医者で、、」
で、次の言葉は、
「うちはコンサルタントも入れているんですけれど、どうもね。」
心の中で思わずつぶやいちゃいました。
(ここ(経営者セミナー)にいるということは、
名刺がなくても、まさしくあなたが経営者で笑!)
コンサルタントを入れて、売上アップを図っているのだけれど、
介護や医療といった業種では、法律の縛りがきつい。
法律の改正で、「善かれ」が「違法」と言われかねない仕組みになりそうだ。
先生も看護婦も働いているんですけれど、
当初の計画通りになっていない。(らしい)
(客数ですか?それとも客単価?)
「あらやだー、先生もコンサルタントなの~」(大爆笑)
経営者の意図が、なぜ伝わらないか?
こう指示したはずが、うまく従業員に伝わっていない。
コンサルタントの言うように客層を検討してサービスの仕組みを作ったけれど、
売り上げが上がらない。
そう思うことって、経営者には、よくあることではありませんか。
経営者には、こうなってほしいという自身の想定があって、
従業員にしてほしいことをマニュアルにしたり指示したりするのに、
成果と努力が、かみ合わない。
借金すれば、10年先15年先まで返済がついて廻る。
設備投資すれば、減価償却の期間以上に使えないかと考える。
一年先の決算予想どころか、10年20年先まで資金繰りがついてくる。
俺の苦労・私の苦心をどうしてみんなわからない!
従業員のベクトルは、「楽チン」を目指す。
ごめん、社長の言うことなんて誰も聞いちゃいない。
(話は、聞いてる。だって社長のこといい人だって思っている。けど、、)
なぜなら∵基本 従業員のベクトルは、楽しみたい、楽したい。
もちろん、経営者の話は聞いてますよ、うなずくし、返事もする。
聞いて、なるほど自分はどうすれば、楽チンに実行できるか考えています。
でも、この楽チンしたい従業員が大切なんです。
お客様を楽しませて、喜ぶお客様を見て、自分も楽しい。
楽しく販売できる従業員は、店舗にとって大切な従業員です。
目標の客数は、いく人ですか?
目標の客単価は、いくらですか?
その目標を達成したい期限はいつですか?
自分で考えて、目標を設定してもらった方が、従業員は頑張る。
(社長さんから見えれば、稚拙でも)
本当に真剣に達成しようと考えれば、必ず社長の意見も聞きに来ます。
従業員から、聞かれたら、その時は教えてください。
心してくださいね、こちらから教えようとすると、
“ごめん、社長の言うことなんて誰も聞いちゃいない。”になっちゃいます。
―ノグチ
P.S.
昨日、地方の建設会社に伺いました。朝から先代社長が事務所にいました。
一昨日、工事の入札が、不調となり、この朝の入札も不調。若い後継社長は、先代社長に自分の見積もりをもって教えを請いました。
「この数字とこの数字、相手方はどうしたいのか聞いてみなさい。」
先代社長のアドバイスを受けて、次の入札は取れました。
「俺だって、成功したい!と思えば、頭下げますよ。」照れながらの若社長の弁。